ダイバーシティ推進準備会 diversity

2019 3 26
インタビュー

ワーカーインタビュー「ムスリムから見たOBP」

大阪ビジネスパークでは、性別、国籍、宗教など様々な背景を持つ人々が働いています。

それぞれの視点から見えている大阪ビジネスパークとはどのような街でしょうか?

今回は、OBPアカデミア(株式会社まなれぼ)のスタッフとして働くインドネシア人のメリスカ ブンガ ロセアリナさん(以降「ブンガさん」と表記します)にお話を伺いました。

 

ブンガさんは、20174月に来日、来日間もない頃よりTWIN21 MIDタワー9階のコワーキングスペース OBPアカデミアのスタッフとして、施設運営や接客に従事しています。

 

■OBPの第一印象

すごいモダンでキレイな街。自然もあって、交通も便利。初めて来た季節が4月の桜の時期で、景色もとても美しく、ぜひここで働きたいと思いました。本町で働いたこともありますが、OBPの方が高級に感じます。大阪の中のイメージとしては中之島とOBPが高級な街に見えます。でも、中之島よりも交通の便がいいのでOBPが好きです。

 

■働く上での心配は「お祈りができるか?」

でも、勤務先がお祈りできる場所を用意してくれましたし、他のスタッフにもお祈りのことを周知してくれたので安心しました。

また、ハラルフレンドリーの表記がある飲食店がないので、食事をとる場所があるかも心配でした。はじめは、サブウェイによく行っていましたが、サラダばかりになってしまうので、いまはお弁当を持ってきています。MIDタワーは4階に休憩場所があってお弁当を食べることができるので嬉しいです。サブウェイとお弁当以外では、マクドナルドやサイゼリアも、豚肉を避けることが出来るので利用しています。

 

■イベントが開催されるビジネス街

インドネシアでは、住宅街でお祭りをすることはあっても、ビジネス街ではありません。「人が集まらなかったらどうしよう」という不安があるからです。でも、OBPはいろんなイベントがあるので楽しいです。街を賑やかにする熱意を持った人がたくさんいるのだと思いました。夏のキッチンカーでは、私が食べられるケバブが出ていたのも嬉しかったです。

 

あと、治安が良くて、歩道が広いのも良いと思います。インドネシアは歩道が狭かったり、穴が開いていたりするので。ただ、地下鉄の大阪ビジネスパーク駅と地上をつなぐエレベーターはもう少し広いといいなと思います。車いすやバギーの人をよく見かけますが、1台で満杯になりそうです。

 

■OBPに欲しいものは、サインポールとお祈りの場所

地下鉄から地上に出た時に、どこに何があるか分からないので、USJにあるようなサインポールが欲しいです。仕事をしていても、「TWIN21がどのビルか分からない」と問い合わせの電話がよくかかってきます。

あと、バス停やタクシー乗り場がどこにあるかも分かりにくいとも思います。

 

それから、お祈りの場所も欲しいです。

大阪にはお祈りをできる場所が少なく、数えるほどしかありません。ムスリムの多く訪れる大阪城にも、お祈りが出来る場所はないので、観光の時は、公園の中でお祈りをしています。手足を清めるトイレはキレイとは言えないし、たくさんの人が通る場所でお祈りをするので、快適とはいえません。大阪城へは地下鉄の大阪ビジネスパーク駅から行くと、階段が少なく、距離も近いので、私はOBPから案内することが多いのです。その時に、OBPに小さくてもいいのでお祈りをできる場所があれば、お祈りをして、さらにOBPで食事をしてから、大阪城へ出かけることができていいのにと思います。OBPの中にはスペースがたくさんあるので、ぜひ作ってほしいです。

 


■将来は日系企業で働きたい

今は専門学校で日本語を学びながら、OBPでアルバイトをしています。卒業をしたら10年くらい観光または飲食業界の日系企業で、翻訳や通訳の仕事をしたいと思っています。そして、ゆくゆくは自営業に転向し、自分自身が楽しめて、社会に役立つ仕事をしたいです。

インドネシアの女性はずっと企業で働くよりも、2年ほど企業で働いてから、自営業やフリーランスに転向する人が多いです。ですので、起業で10年働きたいというライフプランは珍しいかもしれません。でも、私の周りには企業のトップまでキャリアを積む人もいます。母も、マーケティングマネージャーの役職についています。

 

―――

 

2018年12月には入管法が改正され、日本で働く外国人は、今後ますます増加する見込みです。また、大阪屈指の観光資源である大阪城、春には桜も楽しめる大阪城公園の隣に位置するOBPは、外国の方々の目にも魅力ある街に映ることと思います。

街を歩いていると、スカーフ(ヒジャブ)を身に付けた、ムスリムの人々を見かけることも珍しくはなくなりました。生活習慣の違いから、特殊な対応が必要だと身構えそうになりますが、ブンガさんのお話しを伺っていると、ムスリムの人々と暮らすための工夫は、それほど難しくはないのかもしれないと前向きな気持ちがわいてきます。小さなことからはじめれば、OBPワーカーにとっても、よそからやってくるゲストにとっても、過ごしやすい街づくりができそうな予感がしますね。

 

 

Profile

メリスカ ブンガ ロセアリア

1993年生まれ。インドネシア・バンドン出身。バンドン教育大学にて日本語を学び、2017年に留学のため来日。来日間もなくより、OBPアカデミア(運営:株式会社まなれぼ)にて、アルバイト勤務を開始。コワーキングスペースにて日常的な異文化交流の要を担っている。