ダイバーシティ推進準備会 diversity

2019 4 27
インタビュー

社員一人一人が「その人らしく」活躍できる会社を目指して(住友生命保険相互会社)

生命保険会社は女性が多く活躍する業界。世間が女性登用をうたい始める以前から、女性がより働きやすいよう制度を整えられてきました。

ダイバーシティ問題に最先端で取り組んでこられた実例やこれからのプランを、住友生命保険相互会社 人事部 副長 小澤 依子(こざわ よりこ)様(*肩書は取材時)にお伺いしました。


トップの強いリーダーシップで風土が変わった




そもそも、生命保険という職種は女性が活躍する職種。全職員のうち、約9(2018年3月末)が女性なのです。
このような割合の業種はなかなかありませんよね。

20年ほど前までは、住友生命も他社さんと同じように、結婚退職が一般的でした。
しかし、生命保険の知識をせっかく身に着け、仕事を任せられるようになった頃の退職は会社・本人ともにもったいないことです。
そのため会社としても、人材の確保や育成という課題に本気で取り組む必要にせまられました。

 

そこで2005年に経営課題として「女性活躍推進」を掲げ、社長からのトップダウンの形で社内に通達しました。
その後3代ほど社長交代があったのですが、交代しても一貫して課題に取り組み続けました。

 

女性が活躍し続けられる制度を作るため、委員会やサポートデスクを設置し、会社をあげて本気で取り組んでいると職員にメッセージを送り続けたのです。



上司に相談しやすい「風通しの良い社風」作りのために

女性活躍推進への本気度を、職員に伝えたうえで、次は管理職の意識改革に取り組みました。
具体的には、妊娠や出産の報告を部下から受けたら、「まずはおめでとう、とお祝いの言葉をかけましょう」といった留意点を記載したサポートガイドを作成し、昇級時の研修などで使用しました。

 

管理職に悪気はなくても、「育休復帰はいつ?」などと言ってしまうと、部下の心証はよくありませんから。

 

制度の整備と並行して、出産・育児に関するガイドブックや、各種手続きが一目でわかるTO-DOリストを作成し、女性活躍推進に関する情報を社内WEB上で共有しました。

 

また、部下11人への声掛けを推奨するなど、部下が困難な状況や希望を上司に相談しやすい、風通しの良い社風を作っていきました。

 

その結果、育児休職や短時間勤務などの制度を利用する職員は年々増加し、ワーク・ライフ・バランス実現に向けて、これらの制度が定着しております。特に短時間勤務が小学校卒業まで適用される点は、職員から大変好評を得ています。

 

----男性の制度利用も推進されており、育児特別休暇(育休の最初1ヵ月に有給休暇を付与)制度は、2017年度は約120人もの男性が取得されたとのことです。



女性管理職の育成へ向けて

女性が働きやすい環境を整えたことで、退職者数に歯止めをかけることができました。そこでさらなる女性活躍を目指し、管理職育成に取り組みました。

 

まずは、一般職員から、転居しなくてもよい範囲の異動のみがある業務職員(他社様ではエリア職員等の名称)へ職種変更できる制度を作りました。
また職種変更の基準条件を一部緩和し、2016年には40名以上が希望職種へ変更を果たしました。

 

業務職員は一般職員に比べて職務範囲・権限が広く、グループマネージャー等へのポスト登用も可能です。

 

実は、自分から手をあげて職種変更する職員はまだ少ないのですが、上司などから「ぜひやってみたら?」と勧められると、「自信がないです」と言いながらもバリバリと仕事をこなすような女性が多いですね()

 

----逆に、子育て中の総合職員が一時的に業務職員へ、職種変更することも可能とのことです。元のポジションにまた戻れる制度があれば、安心して子育てと仕事を両立できますね。

 

小澤さんも昇進を打診された当時は、「とても自分にできるとは思えなかった」とおっしゃっていました。

しかし、少し上の先輩に「だめなら戻ればいいのよ」と背中を押してもらい、今のキャリアを築き上げたそうです。

 



ダイバーシティは当たり前



このように、住友生命では10年以上前から女性活躍に本気で取り組んできたので、育児休職や時短勤務といった制度を活用することは、職員にとって当たり前の感覚になっています。

 

住友生命では、さらにその先を見すえて、全社員の働きやすさに取り組んでいます。

 

保険はお客様の生活を考える仕事です。世の中から見て「これは正しいか?」と、常にお客様・世の中の目線で客観的に会社を見なくてはいけません。

 

そして不要な業務を削減し、生まれた時間を別の業務に使うことで効率化を進めていきたいと考えています。




インタビュアーまとめ

 

強いリーダーシップのもと女性活躍を推進され、成功された住友生命。女性が働きやすいと、離職率が下がり、仕事にやりがいを持った人材が集まります。また多様性の尊重はすべての人の働きやすさにもつながります。
この取り組みが他社にも広がり、「OBP=自分らしく働ける最先端のオフィスエリア」としてますます発展すると良いな、とリクルートスーツ姿の就活生を眺めながら思いました。