4万人のワーカーが活動するまち“大阪ビジネスパーク”。
働き方や仕事の形が変化していく中で、まちのスタイル(あり様)はどう変わっていくのか。
OBPの今、そしてこれからについて、毎回テーマを決めてレポートしていきます。
第一回は、先日開催された、就業者によるフューチャーセッションイベントについて報告します。
ワーカーたちが、まちの未来を語り合った「ネクストOBPセッション2017」
大阪ビジネスパークの未来について、そこで働いているワーカー自身の目線でまちのあり方や未来を語り合おう。そんなイベントが3月21日、4月19日の2回に渡ってOBPアカデミアで開催されました。
大阪有数のビジネス街であるOBPは、まち開きから30年が経過し、次の30年を見据えながら、さらに魅力あるビジネスパークへと進化させていく段階にあります。このタイミングで、実際にOBPの主役であるワーカーや利用者の声を集め、これからのまち作りに生かして行こうというものです。
「ネクストOBPセッション2017」は、ビジネスや社会の課題解決手法として注目されている“フューチャーセッション”の方法論をベースに進められました。3月のセッションには16名、4月のセッションには19名と、計35名のOBPワーカーが参加し、まちの今とこれからについて、熱い議論が繰り広げられました。
ワーカー同士の対話から、まちづくりを考える
まちづくりを、開発者や不動産オーナーの視点ではなく、まちを利用する人の目線で考えよう、という趣旨から始まった今回のセッションは、参加者が全員、大阪ビジネスパークで働く企業人やフリーランスばかり。まちづくりの専門家はいませんが、利用者としての実感と妄想力を駆使することで、専門家の会議では生まれにくい視点やアイデアを集めるのが目的です。
セッションの様子
セッションを終えて
2回のセッションを終えて、参加者からは、
「大企業が集まるエリアなのに普段はなかなか横のつながりがなく、こういう機会にフレンドリーに話ができるのはありがたい」(ホテル関連 男性)
「いろんな人と意見交換ができて、こんなOBPなら働く意欲が増す」(IT関連 女性)
「様々な会社のいろんな立場の人が来ていたが、OBPに対する意見が割と共通していることが初めてわかった」(IT関連 女性)
「タイトルがフューチャーセッションなので緊張感持って参加したけれど、初めての方とも打ち解けて話ができ、いろんな所で使えると感じた」(建設関連 男性)
といった感想が出て来ていた。
ファシリテーターの江口氏は、「今回はアイデア出しのセッションでしたが、今後は、例えば<空間の活用><共有できるサービス>といったテーマを設定して、実現に向けて、ワーカーだけでなく利害関係者を集めてムーブメントを創る仕掛けが必要でしょう。それにしても、初めて会う人でもこんなに楽しく盛り上がれたのは、同じパークで活動する者同士という親近感がベースにあったからでしょう。一緒に楽しい場を創り上げた参加者のみなさんに感謝です。」とのこと。今回のセッションを手始めに、ワーカー主体のまちづくりがどう展開していくのか、今後も追いかけていきたい。
第2回のリポートは6月6日に行われる、OBPまち開き30周年記念シンポジウム「OBPの将来像を考える」の様子をリポートする予定。そのほか、エリア内の社員食堂やワーカー主体のサークル活動なども取材を進めていきます。今後のOBPスタイルにご期待ください。