OBPで年に4回行われる「駐輪マナー&クリーンアップキャンペーン」。2月の寒空の下で今年度最後の活動が行われました。
ビジネス街として名の通るOBPは、緑に溢れた綺麗なエリアだと言われていますが実際は…?
OBP Style vol12では、OBPで起きているゴミのポイ捨て・駐輪マナーの今をリポートします。
回を追う毎に増える参加者
まだまだ寒さの残る2月27日午前8時過ぎ。徐々に人が集まりだします。
今回の参加企業は21社にのぼり、参加人数はなんと80名。しかも、活動予告は各企業へ行われているものの、人数制限はせずに参加自由とのこと。
各企業より複数名が参加されており、年々増加する参加人数からその積極性が伺えます。
OBPエリアをぐるっと回る大規模清掃
クリーンアップキャンペーンはエリアを東西半分に分けたコースを、2班に分かれて回りながらゴミ拾いをするもの。また、同時に駐輪マナーも呼びかけます。
エリアを半分に分けるとは言え、ぐるっと1周する頃には30分がとうに経過しており、良い運動になる距離です。
練り歩く参加者とともに、大阪市環境局のキャラクター“アカンずきん” ちゃんも一緒にマナー向上を呼びかけます。
活動開始から早くもゴミが目立つ
ゴミ袋、軍手、火ばさみ等、ゴミ拾いの道具を揃えていざ出発。
…と、集合場所であるTWIN21のビル下からスタートして早速ゴミがちらほら。
どうやらファストフード店やコンビニで買った後の、食べ物の容器が捨てられているようです。
これらのゴミが目立ったのは「パークアベニュー」と呼ばれる街路樹が整然と並ぶ通り。OBPエリアの主要な通行道路とも言え、ワーカーだけでなく観光に来る人々や近隣の人々と、多くの人が行き交う場所なだけにゴミの種類も様々です。
道に沿って植えられている木の中にもゴミ…
「こんな所にも。なんだか隠すように捨てられるんですよね。」と言いながら30代の女性参加者は植木をかき分けてゴミを取り出します。
タバコのポイ捨てが中心の川沿い
容器や袋のゴミなど、大きくて目立つゴミのあったパークアベニューに対し、川沿いはタバコのポイ捨てや、あわせてコーヒーの缶が中心です。
このキャンペーンに何度か参加されている40代男性は、「ぐるっと回ってみて多いのは北側です。特にコーナーになっている箇所は数が目立ちますね。」と言い、北側の一角を指差しました。
このコーナーは今回取材する中で最もタバコの多い場所でした。
喫煙をされる方々の休憩スポットになっているのかもしれません。
駐輪マナーは市内でも良好なOBP
毎回キャンペーン協力されている大阪市建設局の方に、OBPの駐輪マナーはどのような状況か伺ったところ、
「昔はプロムナード付近が酷かったが、ここ1年は駐輪場ができたこともあってか大変マナーが良いと思われます。その証拠に今回はマナー違反がゼロでした。梅田や難波では月に400〜500台もの自転車を撤去しているが、OBPは月に4台程度。これはマナーが良いと言ってもよいのではないでしょうか。」
とOBPの駐輪マナーを評価します。
停めたい時に停められる場所があることは、マナー向上のポイントになりそうですね。
季節によってゴミの状況は変わる
今回の活動を準備した、OBP協議会の小田事務局次長は、
「OBP内の企業各社におかれては、毎月定期的に清掃活動を続けておられる中、以前から行ていた全体活動を年4回のクリンアップキャンペーンとして再構築して実施し始めて3年目になります。
この活動は単純にゴミを拾うという目的も然ることながら、拾っている方々の姿を周りに見てもらうことでゴミを捨てにくくするという、ある種デモンストレーションのような役割もあります。
今日は、まだゴミは少ない方だったかと思いますが、油断はできません。
寒い季節は外に人が出ないのでゴミが少ないということも考えられますし、これから暖かくなってお花見やアウトドアシーズンになったらどうなるか?」と季節の要因もあると語られていました。
お互いの配慮が必要不可欠
また、小田事務局次長は、「階段下やコーナーのポイ捨ては毎回ひどく、『この場所なら捨てても良いか』という習慣性が感じられます。しかし、一方で携帯灰皿を持つなどマナーを守られている喫煙者の方も見かけます。そのようなマナーある喫煙者の肩身が狭くならないようにお互い配慮が必要ですね。」
とタバコのポイ捨て事情についてコメントされました。
一人ひとりの行動と意識でまちを少しずつ綺麗に
OBPエリアのゴミ事情は決して綺麗であるとは言えませんでした。しかし、キャンペーンへの参加でゴミのポイ捨ての現状を知ると意識は高まると言えるでしょう。またその姿を見かける人々の心の中にも、少なからず気づきは生まれているのではないでしょうか。
ゴミのポイ捨てなどの環境問題は、個々の意識と行動で変えていけるものであり、今回のキャンペーンのような取組みは継続的に行う必要性もあるでしょう。
ワーカーの高評価を集めるOBPの景観が、これからも綺麗であり続けられるように、個々の意識が高まることを切に願います。