新たに作られた3箇所の憩いの場
既にご存じの方も多いのではないでしょうか?
ツイン21ビルには3箇所の休憩スペースが新たに加わりました。
TWIN21ビル 南プラザ
ツイン21のアトリウムから外へ出た先に広がる南プラザ。
直接座ることができる人工芝と、腰掛けられるベンチがあります。
ランチ時間はワーカーの方の利用が目立ち、それ以外の時間帯はご近所の子ども連れのお母さんやお年寄りの姿も見られます。
人工芝は係の方がこまめに掃除をされており、靴を脱いでピクニック気分で使うこともできます。
ここに座って、頭上を見れば、春は桜、秋は紅葉も楽しめます。
こちらはベンチ。
ランチ以外にも、待ち合わせ前のちょっとした時間を過ごす場所として利用する方が見られます。
背もたれにはツルが伸びています。葉っぱが広がり緑化になれば、さらにリラックスできそうな雰囲気です。
パークアベニュー沿いベンチ
富士通関西システムラボラトリビルとTWIN21の間を通る「パークアベニュー」に沿って、広くゆったり座れるベンチが作られました。
こちらも南プラザと統一感を持ったウッドデッキ調。周囲の並木通りとも雰囲気が合って、“緑豊かなOBP”を一層引き立てているように見えます。
また、ペットのお散歩で利用する方もよく見かけます。
ワーカーと近隣住民の「かわいいですね〜」なんてコミュニケーションも生まれる場所になっているようです。
MIDタワー4階休憩室
以前よりMIDタワーの4階には、アトリウムを眺められる休憩室がありました。
年に一度行われるツイン21の就業者向けアンケート「テナント満足度調査」によると、4階の休憩室で利用者の待ちが発生しているとの声があり、反対側にも新たに増設。
こちらは、アサヒ飲料販売株式会社に依頼し増設に至ったそうです。
実は、テレビにも出られているような有名建築家が室内デザインを手掛けているとか!
緑豊かなOBPの特徴を活かすデザイン
三菱商事UBSリアルティの稲田さんによると、南プラザやパークアベニュー沿いの休憩場所を作るにあたり、いくつかの提案が出たそうです。その中でも「もともとの土地が持っている素材を活かし、緑を沢山に感じられる」というデザインコンセプトを選定したとのこと。
「TWIN21のビル自体は都会的で、無機質な美を持っています。その雰囲気にうまく融合する形で、自然の風合いを取り入れるというポイントが良かったです。」と話されます。
OBPは “水と緑に溢れた場所”と言われ、ビジネス街の中でも珍しい存在。
そのエリアの特徴を大切に考えて開発が行われるのは、ワーカーの皆さんにとっても嬉しいことなのではないでしょうか。
ワーカーのニーズを大切にする
主にツイン21の担当である田辺さんからは、以下のようなコメントを頂きました。
「以前より、お弁当を食べられる場所がほしいというお声は多くいただいていました。私もMIDタワーの4階休憩場所で並び待ちが起きているという点は気になっていたので、このニーズに応じた動きができたのは良かったかなと思います。」
この言葉から「テナント満足度調査」に現れるワーカーの声を大切にされる姿勢を強く感じました。
南プラザは公開空地であるため、新たに何かを建てるということは難しく、決められたルールの中で開発しなければなりません。
またビルの設備などハード面を新たにすることも、そう頻繁に素早くできる話ではないそうで、開発の際はビル利用者のニーズを的確に掴んだうえで改善していかなければならないことが分かります。
「ビジネスはもっとリラックスできる」
稲田さんは2015年の春からTWIN21の担当になったとのことで、当時のお話をしてくださいました。
「私が担当になる以前から、OBP協議会を含めて、快適な休憩場所を増やしたいという検討はされていました。
初めてOBPエリアに来た時、TWIN21のデジタルサイネージに“ビジネスはもっとリラックスできる”というキャッチコピーが表示されていたことは今でも覚えています。『あぁ、良いコンセプトだな』と感じたんです。
そのコンセプトを引き継ぎ、ワーカーの皆さんへリラックスを提供できるように取り組んできました。
例えば、クリスマスや夏のワーカー向けのイベントなどです。
オフィスビルは“働く場所”という認識になりがちですが、ワーカーの方に帰宅途中少しでも何か楽しいと感じてもらえないかと、常に考えてきた5年でした。」
快適に働くために貸主ができること
また、稲田さんは5年の間に世の中の変化を捉え、次のような考えも示されました。
「世の中も変わりました。ESGやSDGsという単語が頻繁に聞かれるようになり、ただ働くだけではなくて『生き生きと働けるかどうか』が世の中の重要なテーマとして浸透してきています。
我々のできることは、そのテーマの一部かもしれません。しかし、これについてしっかりと取り組みたいと思っています。」
と、
とても安心感や期待感を持てるコメントを頂きました。
賑わいを取り戻しつつあるOBP
5年前、稲田さんが来たときよりもOBPの印象は変わったか伺ったところ、「変わった」との返答が。
「まず、OBPワーカーの数がとても増えました。そして、30年以上の歴史を持つOBPの空地が、来年ようやく全て埋まろうとしています。もちろん街の雰囲気は5年で大きく変わったと思います。
また、大阪城公園パークマネジメントさんの取組によってJO-TERRACE OSAKAをはじめとする大阪城公園の様々な施設やサービスが増えたことも大きいですね。
全体的に賑わいがついたような印象だし、誰の目から見ても楽しそうな雰囲気になっていると感じます。」
毎日家と会社の行き来になるとなかなか気づきにくいことですが、OBPはこの5年で確かな賑わいを取り戻しているようです。
働く環境の継続アップデートで日々を明るく
休憩場所を整えたTWIN21が次に見据えているのは何か、その辺りをお伺いしてみました。
TWIN21担当の田辺さんは
「今後も、働く環境をアップデートする取り組みは継続します。
コロナ禍ですっかり元気がなくなってしまった今の状況を、どのように活性化させるかが直近の課題です。ビルオーナーとして、少しでも明るい雰囲気を創り出せるよう盛り上げていきたいと考えています。」
どのようなアップデートがされるのか、日々利用する側としては気になるところですね!
また、稲田さんもTWIN21、OBPの未来を見据えて次のようにお話されます。
「果たしてOBPは、梅田のような周辺エリアから人が集まる街にすべきなのか?と、“OBPのあるべき姿”についてじっくり考えてみましたが、“ワーカーの喜ぶ街にする”が良いことだという結論に今は至っています。
今回のコロナ禍によって、働き方・働く価値観は大きく変化しました。
そんな中で“わざわざ行きたい”と思えるオフィスづくりが非常に大切であると考えます。『家で働くよりも、ツインに行きたいな』と思ってもらえる価値を提供していかなければならないと思うのです。」
ワーカーに真摯に向き合うビルを知ろう
OBP Styleがビルオーナーの方にお話を聞くのは、実は今回が初めてでした。
これまでは、サービスやイベントといった“ソフト面”で賑わいを呼び寄せる工夫を多く取り上げてきましたが、“ハード面”から変えられることはまだまだあるのだと再認識します。
働くことへの価値観は、コロナ禍で大きく変わりました。今回、三菱商事UBSリアルティのお二人がお話くださったように、まずはエリアの中(ワーカーさん)が楽しめることで、OBPが面白そうだぞ、となっていくストーリーがスマートなのかもしれません。
さぁ、2021年のTWIN21の動きに注目です!