2017年10月19日、OBPエリアのお隣に歴史と文化を感じられる複合施設、「MIRAIZA OSAKA-JO」(ミライザ 大阪城)が開業しました。今回のOBP Styleは、OBPエリアから徒歩で行けるMIRAIZAを潜入リポートします。
MIRAIZA OSAKA-JOとは?
大阪城本丸広場の旧第四師団司令部庁舎(もと大阪市立博物館)が改修され、全5店舗が出店した複合施設です。
10月19日に行われた開業式典では大阪市長も来られました。
報道陣も大勢つめかけ、MIRAIZAへの注目の高さが伺えます。
タイムスリップできそうな内観
さて、中へ入ってみましょう。
クラシカルな正面玄関
まずは赤絨毯がお出迎え。
昭和初期の建造時そのままの造りを活かしているので、まるでタイムスリップしたかのようにレトロな空間が広がります。
外観も歴史的なら、内観もクラシカル。
照明機器で、一部当時のものを利用しているそうです。ひょうたん柄がその証。当時のものでありながら、古さを感じさせないデザインです。
彫刻も当時のまま、残っています。
1階はバラエティに富んだ物販とカフェ
海外の旅行客にも喜ばれそうな、日本を象徴したグッズがたくさん揃います。
お土産・テイクアウト飲食の「本陣」。
忍者の店員が接客するお土産店「忍屋」。
そして、OBP周辺エリアでもおなじみの「タリーズコーヒー 大阪城天守閣前店」と、
粉もんを楽しめるバル「ザ・コナモン・バル 利休」。
観光に来たなら、是非休憩に立ち寄りたい場所ですね。
2・3階に広がる洗練された空間
2・3階は、「ザ ランドマークスクエア オオサカ」によるレストラン&パーティ会場があります。
モダンイタリアンの「クロスフィールド ウィズ テラスラウンジ」が入る2階。
遊び心があり、斬新な魅せ方・演出を取り入れたフォトジェニックな料理が提供されるそうです。
元々は天皇陛下がご使用になられていた貴賓室。
これまでは一般の方は立ち入ることができなかったこの部屋は空間の和洋折衷のバランスが絶妙です。
オープンから間もなく予約のお客様も増えてきているそうです。
テラス席もありますので、大阪城を眺めてお昼からお酒…なんていうのも、日常を忘れて過ごせるのではないでしょうか。
3階は結婚式場としても使用可
階段を登りきった先に目に飛び込んでくるのは、バーカウンター。
大阪城の金の茶室をモデルとした内装は、ラグジュアリーながら日本的で飾り過ぎず落ち着いた空気が流れています。
創作フレンチ「レストラン ラズベリー ウィズ ムーンバー」が入る3階。ブライダルサロンや、披露宴会場も兼ね備えた空間です。
もちろん、チャペルも。
結婚式の一切をここで執り行うことができます。
プランナーが常駐しているので、結婚式のほか、宴会など行いたいイベントについて相談が可能。最適な部屋やプランなどの提案が受けられ、一緒にイベントを作ってくれます。
結婚式は、やはり大阪城との距離の近さが他にはないポイント。
大阪城をバックに一生に一度の想い出を作れます。
初めての一般開放。屋上から眺める、大阪城×OBPビル群
屋上はこれまで一切入ることができなかった場所。MIRAIZAとなって初めて一般開放されます。
夜はライトアップの大阪城を間近に。
結婚式を屋上で行うことも可能だそうです。
通常は、3月〜10月に営業となり、バーベキュー&ブッフェ「ブルーバーズ ルーフトップテラス」が入ります。
そして、天守閣とOBPのビル群が一同にフレームイン。
過去から今へ、大阪の歴史を感じられると同時に、昼と夜でそれぞれに違った顔を見せてくれる景色は、一度は訪れてみたい場所ですね。
OBPとは戦前より共通点が
MIRAIZAは、旧第四師団司令部庁舎として建てられた場所。戦前に建てられて後、大阪市警視庁、大阪市立博物館と様々な用途で使用されてきましたが、その外観は当時の雰囲気を残しており、大変歴史が感じられます。
一方のOBPもかつて、明治時代から大阪砲兵工廠(おおさかほうへいこうしょう)として、軍需・民需の一大拠点となっていた場所。
戦前からOBPとMIRAIZAは関連性を持つ土地だったことや、加えて大阪城の歴史なども考えながら巡ってみると、何だかクラシックとモダンの狭間にいるような、そんな不思議な感覚が残ります。
世界の観光地へ向けて〜大阪城エリア×OBPエリア〜
MIRAIZAをはじめ、2015年4月より大阪城公園の魅力向上に取り組まれている、大阪城パークマネジメント株式会社 取締役・施設総務部長の米田さんによると、「MIRAIZAはまだ知名度が低いが、JO-TERRACE OSAKAをはじめとした様々な大阪城公園の取り組みは半年ほどかけて徐々に広まった。近年はSNSなど一般の方のクチコミでルートなどが共有され風向きが変わる面があるので、まずは多くの方に気づいてもらえるように発信したい。」と、今後の成長への期待感を語られました。
「今は森ノ宮からの流入が多いが、OBPエリアからも自然な流れを創り出したい。既に出来ている動線を変化させ、人の流れを新たにつくり出すというのは想像以上に難しいことだが、屋上でイベントをするなど、色々と試行錯誤をしていき、より気軽に来られるイメージを作りたい。」と現場ならではのお話をされたのは、事業開発部エグゼクティブプロデューサーの高津さん。
集客力をどう活かす?OBPの重要課題
大阪城は、現在でも天守閣の入場者が年間255万人、大阪城公園を含めた来場者はその4倍いると見積もられています。これだけの集客力を生かせられるかどうかはOBPエリアにとっても重要課題です。
双方エリアの往来を生み出すには、OBPと大阪城エリアを連続して周れるような導線をイベントやスポットで創り出せるかが鍵となりそうです。
また、現代ならではのSNSを活かした施策は必須。話題が人を呼び、人が人を呼ぶ・・・そのような流れづくりも、今後求められるのではないでしょうか。